鍾乳洞について
鍾乳洞のメッカ・南大東
鍾乳管(ソーダストロー)
鍾乳管(ソーダストロー)は、石灰岩の洞窟で水滴が落ちることによってできる細長い管のような鍾乳石です。最初、水滴が天井から落ちると、その周りに方解石という鉱物が少しずつ沈殿して、リングのような形ができます。その後、次々と水滴が落ちて、そのリングの先に新しいリングができ、少しずつ長く伸びていきます。こうして、細い管状の形ができ、これを「鍾乳管」と呼びます。この成長過程では、最初は細くて中が空洞の管ができるんです。
石筍(せきじゅん)
洞窟の天井の水滴から析出した物質が床面に蓄積し、たけのこ状に伸びた洞窟生成物を石筍(せきじゅん)と呼びます。鍾乳石とのちがいは、そのでき方です。上から伸びるか、下から伸びるかです。
南大東では、成長の早い石筍、水中の石筍、透明な石筍など、さまざまなものが見られます。
ヘリクタイト
天井から滴り落ちる水によって生じる石柱やつらら石とは異なり、壁面や鍾乳石の表面から浸透する石灰水が曲がりくねって横や上へ向かって成長して行く。洞窟の形成物の中で最も繊細で希少な生成物で南大東島の鍾乳洞の奥ではよく見られる鍾乳石の一種。ヘリクタイトとはスロベニア語で曲がりくねって成長したという意味。
泡状鍾乳石
リムストーン
リムストーンとは、鍾乳洞内の斜面に形成される棚田のような地形のことです。
石灰を含んだ地下水が溜まった縁の部分に結晶が沈積してできます。
このリムストーンに囲まれた水たまりのことをリムプールとよびます。
ケイブパール
南大東島の濃い濃度の石灰水のしずくが落ちてきて
少しくぼみのある所に落ち、核になる石や砂に降り注ぎ
結晶が形成する時に、水滴の振動でわずかに動いて
球状に成長する。
またはリムプールに多くの水流が水中の砂などを核に
コロコロと回転しながら形成して丸い鍾乳石が出来上がる。
ケイブキューブ
鍾乳洞内でカルシウム炭酸塩が水流の影響で沈着し、成長する洞窟生成物です。
粒子などを核にして、周囲に方解石の薄層が同心円状に重なっていき、真珠のような球体を形成します。これをケイブパールと呼び、リムストーンのくぼみなどでよく見られます。さらにそれが四角く形成されるケイブキューブが南大東島で見られます。
一般的には1cm以下です。水流の影響で粒が回転しながら均等に成長し、球形や円柱、時には複数が融合した房状になることもあります。また、底で転がることで自然に研磨され、光沢が生まれます。
ケイブキューブの成長過程には微生物の関与が指摘されることもあり、複雑な自然の働きがその美しい形を作り出しています。
